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プラス1してなお、100円以下で回鍋肉

前エントリ:100円以下で回鍋肉の最後に述べた
足し算・引き算、合理化・省力化、アレンジによる
回鍋肉のヴァリエーションをいくつか、つらつら書いてみよう。 



まず、同レシピによるプラスαの回鍋肉のパターン。
前回の材料費計算で
「スタンダード版」が42円〜70円ほどで作れる、と提示したが
そこにあと1材何か加えるとしたら、の例。
主な食材 ー 食うべき主な固体物はキャベツ・玉ねぎのみ、
というのが物足りないと感じる場合、加えるべきは硬い、実体感のある根菜だ。
厳しい(高い)ほうの計算でもまだ30円も余裕があるのだから
・にんじん1/3〜1/2本、11円〜17円ほど
・小かぶ1/2〜1個、13円〜25円ほど
・れんこん(冷凍、輪切りスライス)2〜3枚、15〜20円ほど
を適宜加えてみるといい。

最もおすすめできないが栄養学的には最も正しかろうのはにんじん。
私は何の料理でであれ、にんじんを低評価する者なのだが、
それはにんじんが火が通りづらく、クセが強く、量に比して主張が激しいからだ。
この回鍋肉で、にんじんを1本、さらには2本使ってみるのを想像してほしい ー
せっかくの玉ねぎ、せっかくのにんにく、の味出し力、
せっかくの炒めたキャベツの甘みとせっかくのソースによる美味さは
にんじんテイストに染められて全くの別物、しかも不味い何か、に変質しよう。
私はこの回鍋肉では
にんじんは
・まず薄い輪切り(直径が小さいものはそのまま)
・次にそれを半月切り
で使う。

小かぶはかな〜りおすすめ、私が元々大ファンだというのもあるが。
縦に半分に切って端から半月切りに、と玉ねぎにおける「普通」の切りでいい。
薄切り、というよりは幅1cm〜1.5cmくらいのちょい厚めがいい ー
知らない人は知らないことだが
小かぶは「炒め」でもあっという間に火が通り、柔らかくなる。
私はずっと以前、中華風牛すじの煮込みを作る際、
カップリング野菜として小かぶを思いついて採用してそれを知ったのだった。
煮込んでも、レンジ蒸ししても、炒めても
火が早く通り、柔らかく、甘い、そしてプレーンで他を邪魔しない、そして
食べ応えもある、という優等生食材だ。
ちなみに私は、先述の成城石井のガーキンのピクルスを食べ終えた後の
たっぷり残ったピクルス液で小かぶを2夜漬けしてみたことがある。
薄い半月切り&1/8くらいのくし切りでばっちり成功で
次は1/6から1/4くらいのゴリっとしたくし切りでいいなと思った。
念のため言っとくと、漬ける前にレンジ・アップで加熱・水分飛ばしをし
漬け開始から5日以内に食べ切ったので
ピクルスに関する諸留意点を知らない人は生兵法に要注意。

れんこん(及びごぼう)というのは
味・食感・食べ応え・栄養価など各要因から
使ってみたい、使わずに済まされない料理がある、がハードルが...
という野菜の代表格だと思うが、
皮むき、カット、茹で/蒸し済みの冷凍製品があると一気に使い勝手が良くなる。
私はマイナーなチェーンのスーパーで
たまたま500g203円という格安商品を見つけて、以来重宝している。
この回鍋肉では、レンジ解凍&若干温め、で縦4分割ほどの短冊切りで使う。
食物繊維、とともに糖質も上がるが食感・食べ応え・満足度が格段にアップ。
プラス1食材としては小かぶを凌ぎ、しかも安い!

私が買ったのは京都の京果食品という会社の製品だったが
同様の商品はざらにあるようだ。



もちろん、人によっては
ピーマン、もやし、白ねぎ、えのき、エリンギ、にら等々を加えてみるのを思うだろうが
それらもまた値段/効能/食べ応え等のトレード・オフの末に
加・減が自然と決まってくるものだろう。
私的には(この回鍋肉に限れば)
ピーマンは高い、もやしは味が薄まる、にらは別料理に... みたいな理由でオフっている。
プラスαの回鍋肉のパターンだけで思いの外紙面を食ったので
もうひとつの予告 ー 食材を替え、ソースを大幅に別物に換え ーのほうまで
語るに至らなかったが、次回以降に、むしろ端折らずに続けてみよう。